普通免許の取り方

〜前書き〜
別段こうやったら取れるというのを書く気ではありません。ただ、流れと個人的な感想を述べる、というものです。

〜注意書き〜
あくまで個人経験(スピードパッケージプランMT車二輪免許なし)の中で書いているものですからあまり当てにはしないで下さい。訴えないで下さい。
ちなみにこれは大学の生協で申し込んでいます。また料金は平成16年の普通免許のみの値段です。自動二輪免許をお持ちの方はそれから7万ほど引いた値段です。

以上のことを踏まえてお読みください。

前説
〜普通免許取得までの流れ〜
〜合宿か通いか〜
〜教習所での申し込み〜
〜教習所について〜

第一段階
〜適性検査〜
〜模擬運転〜
〜発進・停止〜
〜ポールでの停止〜
〜ギアチェンジ〜
〜左折〜
〜坂道発進〜
〜後退〜
〜交通法規〜
〜踏み切り・見通しの悪い交差点〜
〜無線教習・効果測定・見極め・修了検定〜

第二段階
〜路上における注意〜
〜方向転換・縦列駐車〜
〜自主経路〜
〜高速〜
〜卒業検定〜

〜学科試験〜

前説

〜普通免許取得までの流れ〜
お世話になっているKDSFの場合、
適性検査・先行学科1→座学の学科(2〜10)・実技の技能(15時限以上)→効果測定・見極め・修了検定→仮免許交付(六ヶ月有効)→学科(11〜26)・技能(19時限以上)→効果測定・見極め→卒業検定→卒業証明書交付(一年間有効)→適性検査・学科試験→免許交付
となります。


〜合宿か通いか?〜
教習所への通い方が選べます。

1.地方の教習所に合宿する。
2.近くの教習所に通う。

1について。
地方の教習所に合宿して一気に卒業してしまう方式です。最短MTなら17日位、ATなら15日位だそうです。
料金は時期にもよりますが20万〜27万といったところでしょうか。宿泊費・教習費込みです。人の多い夏休みなどは高くなります。
交通費も大概出るようです。ただし後払いの所が多いようですが。飛行機なども場所によっては使えます。
四時間ほどの授業の他はフリーのようです。
早めに頼む(六月位まで)友達と応募するなどすると安くなるなどの特典もあります。

2.について。
採り方は三つ。遅くても一ヶ月くらいで一気に卒業してしまうプラン(スピードパッケージプラン以下SPPと略)と2〜3ヶ月程で免許を取得する優先予約コース、3〜6ヶ月で取得する随時予約プランがあります。
値段は25万〜30万程度でしょうか。

SPPはすでに教習所で組まれている授業を受けていくものです。もちろん、そこから自分の都合にあわせることも出来ます。
一日平均四時限の授業(一時限50分)があり、少ない日は2時限多い日では六時限の授業があります。
但し、始める日のある程度前までに申し込むように決まっています。(二週間から二日前まで幅がある。料金の高い所ほど日数が短い。)しかも申し込んでから教習を受ける前に一度教習所に行かなければいけません。また、人数制限を設けており、大概は2〜5人くらいまでです。
優先予約コースは随時予約プランよりも優先的に技能の予約が取れるコースです。ある程度予約できる数が決まっています。(6つ位?)
随時予約プランは優先度が低い代わりに一番安いそうです。詳しくは分かりませんが…。多分入所金を払って(12万前後?)後は1技能につき4000円位払っていくのではないでしょうか。(最低35技能のはず。)

一番面倒くさくないのは合宿とSPPです。いちいち予約を取り付けなくて済むのですから。ただし、三週間程度は免許のためにあけておく必要があります。
合宿だと午前午後ともに二限というようなある程度規則的な授業の受け方になりますが、SPPだと午前か午後どちらかがつぶれるといった形になります。
合宿だと都会走るとき困りそうなのは気のせいでしょうか…。(追記:困りそうです。合宿で言った人の話ではほとんど対向車が居なく、それどころか時速100キロ出してみてと言われたそうです。取り易いといえば取り易いのでしょうけど。)
SPPとバイトの掛け持ちと言うのはあまりお勧めしません。教習所は時間厳守なのでバイトで遅れてしまうといった事になるともう一度プランを組みなおす必要があるからです。危ない橋は渡るべからず。

なのでバイトをしながら教習所に通うと言う方は優先予約プランや随時予約プランをお勧めします。

生協に申し込むときは現金一括か分割を選ぶことが出来ます。場所によっては銀行振込も出来るそうです。なお、料金には仮免交付料金と高速代が含まれていません。(計4000円〜6000円ほど)


〜教習所での申し込み〜
まず教習所で申し込む際に本籍が記入されている住民票が必ず必要となります。
生協で申し込んだ人は引換券も持っていってください。
教習所で申し込む人はそちらで色々なプランの説明を受けることになると思います。
契約書にサインの上印鑑を押して契約は終了です。
続いて視力検査、教習原簿のための写真撮影となるはずです。
合宿については詳細不明。


〜教習所について〜
まず、申し込むと教習原簿というのが作られます。これに授業の判子を全て押してもらうことで卒業できます。なので教習所で授業を受ける場合これが無いと何の意味もありません。原簿は公安の資料なので持ち出し禁止です。
教習所と言うところは大変厳しいところです。なぜなら不正がばれたら営業停止だから。
まず時間厳守。学科授業の五分前には教習原簿を集めます。技能の場合、15分前までに乗車受付をしてもらう必要があります。遅れたら授業は受けられません。
学科では居眠りは許されません。追い出されるそうです。
また、九ヶ月以内に卒業しなければなりません。

ま、時間厳守はあるとしても、そこまで厳しくないと思いますが。ただ、学科では教官が試験に出るポイントを言ってくれるので聞き逃すのはまずいかと。

第一段階(最低15課程)

〜適性検査〜
教習所である程度の説明を受けたらこれが待っています。

問題は全部で七題あり、同じ形の文字・数字・図形を判別する問題(三題)、ひたすら斜線を引く問題、無心で三角形を書いていく問題、簡単な引き算、性格判断となります。一問に与えられる時間は30秒から3分となります。回答訂正の仕方も指定されるので正しく訂正しましょう。

はっきり言って全部完璧に出来たら神と称え崇めます。簡単なのですが、数が半端無く多いので(50〜200前後)焦ります。そういうところから運転の適正がばれるのでしょうけど。
最後の性格判断は事故った時公安の参考資料となるのでそれなりに書いておきましょう。但し、自分は正直者ですか?という質問に「はい」と答えられる人の神経は私が疑います。
この適性検査、もちろん再検査があります。また、性格判断によっては軽い面接を受けることにもなるようです。それはそれで面白いですがね。

追記:結果きました。動作の正確さ・動作の速さに劣っています。後、情緒不安で自己主張が強いそうです。総合判定は支障なし。
要するに適当にだらだら運転しつつ、道は譲らないという。おおっ、最低だ。そんな奴に前走られたくないですな。


〜模擬運転〜
一番最初に実際の運転の前にシュミレータを使用して車の操作法を学びます。
具体的にはハンドルの切り方、ウインカーの出し方、MTであればクラッチの切り方等です。
これも技能の予約が必要です。

ATであれば親の車に触らせてもらえばいいのですが、MTだとなかなか難しいのでこれはありがたいです。
実際クラッチ付の自動車なんて祖父の家にあった小さな消防車かタクシーくらいしか目にしたことがありません。
私はこのときすでにATにしておけばよかったと思ってしまいました。ダメ人間。


〜慣行運転〜
いよいよ教習所内を走ります。
発進・停止の練習。

発進時アクセルを一定に保つ事に慣れません。動いてしまえば速度から踏み具合が分かりますが発進時はエンジン音から踏み具合を調節するので厄介です。
クラッチからいきなり足をはずしていいのはニュートラルの時だけ。それ以外は半クラッチにしてからゆっくりと戻す。エンストします。
カーブを曲がる際は近くを見てると内側を回ってしまいます。全体を見るように。
と言うようなことを失敗したわけです。
尤もMT車はエンストしそうになったらガタガタ言うわけですからそしたらクラッチ踏めばいいんです。踏むときは一気に、蹂躙するがごとく!
後、停止したらニュートラルにしたギアをローに戻しましょう。
乗り終わったら自分用に調節した座席を最初の状態にして終わりです。


〜ポールでの停止〜
左に寄せつつ、ポールの位置で停止。
ドライバーは右座席にいるので感覚がかなり狂います。
左の縁石はボンネットの中心より少し右。右寄りの場合は自分の肩くらいです。

実に四回やり直しました。左に寄って行ってから車体を真っ直ぐにしようとするといつのまにかハンドルを右に切っていて間隔が広くなってしまうのが原因。


〜ギアチェンジ〜
速度にあわせてギアチェンジをしていきます。
セカンドからサードにする時は力が入りすぎてオーバートップに入りがちです。これもエンストにつながります。
セカンドから一回上にあげて、ニュートラルになったなと思ったらサードに入れましょう。
カーブが来たらサードからセカンドに。カーブを目前にしているのにセカンドからサードにするような強者にはならないで下さい。
教官に激しく怒られます。しかもその後慌ててセカンドに入れるつもりがトップにギアを入れました。もはや救いようがありません。
教官を心臓麻痺で殺さないように注意してください。
カーブは時速10キロで。セカンドのまま放っておけばその位になります。


〜左折〜
これからの動作における全ての基本。
二輪車の邪魔するために(ひき殺したくないですし)左に幅寄せして車体を真っ直ぐにし、クラッチ踏んで惰力走行にしてブレーキを踏んで速度を落としつつウインカーを左に出してボンネットが出た辺りでハンドルを目いっぱい切って車がまっすぐになったら元に戻す。
4〜5キロで曲がるのでローであれば放っておけばそのくらいの速度になります。セカンドだとクラッチ・ブレーキを踏む必要があります。

惰力走行がムズいです。何処がって速度調節が。速過ぎると焦るし遅すぎると止まる。
後は左寄せですか。車体を真っ直ぐにして曲がらないと乗り上げます。大回しでもいけません。
再履修でした。


〜坂道発進〜
なぜか有名な坂道発進。個人的には左折のほうが厄介だと思うんですが。
まず坂道をそのまま登りました。ローだと何もしなくても(アクセルを踏まなくても)勝手に進んでいきます。セカンドはアクセルが必要です。
坂道発進はポールの停止と一緒です。アクセルを踏みつつ止まるべき位置でアクセルから足を離しクラッチを踏み、ブレーキを踏む。そしたらハンドブレーキを上げて、ギアをローに変える。半クラッチの状態を保ちつつハンドブレーキを下げると発進する。

オプションでハンドブレーキ無しのもやらされました。つまり、停止位置でクラッチ・ブレーキを踏んでいる状態から瞬時に半クラッチ状態にする。そうしても発進できます。路上でやろうとは思いませんが。何故って?情緒不安定な人間がそんなことやっちゃいかんでしょう。慌ててずるずると坂道を落ちていくのが関の山ですな。

〜後退〜

断続クラッチ!断続クラッチ!
以上。
〜クランク・S字カーブ〜
断続クラッチ&ハンドル目いっぱい。オプションで切り返しまたはやり直し。
以上。

ゆっくり行きましょう。この辺は車両感覚を養うためにやるのであれこれ言える所じゃないらしいです。というかそう教官に言われました。たとえ乗り上げてもそれを切り返し・やり直しでカバーできれば問題ないそうです。

〜交通法規〜
一通り操作法を覚えたら次は交通法規どおりに車を動かせるかです。
具体的に何をやるかと言えば、進路変更の際には変更三秒前に合図を出し、バックミラー・サイドミラーを確認(左であれば二輪車を巻き込まないために左の死角も)の後進路変更をする。
右左折の場合も曲がる30m前で合図を出し、同様の確認をし、曲がる。
と言った事です。

一番最初はAT車でやらされたので、結構な余裕がありました。右折の場合は右進路変更→右折なので、確認は二回。左折のときは左側保持なので確認は一回だが、死角の確認をする。

〜踏み切り・見通しの悪い交差点〜
教習所内で一番嫌いだったのが見通しの悪い交差点(しかも鋭角カーブ)です。
断続クラッチでゆっくりと注意しながら前に出つつ、ハンドルを目一杯切り右から車が来たら止まる。
三つ同時に注意するのは無理でした。未だにどうしたらいいのか分かりません。

踏み切りは踏み切りの前で一旦停止、電車がこないのを目で確認、窓を開けて耳で確認したら踏み切りの中で止まらないようにギアを変速しないでそのまま進む。

〜無線教習・効果測定・見極め・修了検定〜
以上十三時限乗るとこれまでのおさらいになります。
無線教習はあらかじめ決められたコースを教官の無線からの指示に従って一人で運転する教習です。複数人同時に行いますので教官からの指示が無いことも在ります。
このとき、コースは事前に覚えておきましょう。そうすると慌てません。別にコースを間違えても減点ではないですが、精神的に追い詰められます。せめて、何処を曲がるか位は覚えておいたほうがいいと思います。

効果測定は仮免の前の学科のテストです。九割以上で合格です。これに合格しないと見極めを受けられません。

見極めは修了検定のあんちょこの様なものです。修了検定の際どのような点に注意すれば良いかを指導してくれます。見極めに合格すると修了検定が受けられるようになります。

修了検定は仮免を取るための実技・学科試験です。教習所で全て行われます。全部で三時間程度でしょうか。
実技試験には採点官二人と同じ様に仮免試験を受ける人一人が同乗します。実技は70点以上で合格です。試験は減点方式で採点されます。試験時間は十五分程度です。
事前に採点表が配られます。例えばエンストでは−5点、脱輪大で−20点などです。
クランクに乗り上げてそのまま行ってしまうと即不合格です。乗り上げた時点でエンストしても良いのですぐさま停止し、切り返し・やり直しをして脱輪しないように通過しましょう。
採点官の指示を聞き間違えて運転してしまっても平気ですが、余分に乗った距離も採点されます。
実技はその場で合否が分かります。
学科試験はその後すぐ行われます。試験時間は三十分。試験問題50問中45問以上正解で合格です。他に免許証を持っている場合は免除されます。
合格発表は翌日の13:00以降(日曜日は17:00)に分かります。試験日の翌日が土曜日ないしは祝日のときはその次の日になります。
不合格の際は一時間の補習を受けて再度の挑戦になります。仮免試験は毎日やっているところも在れば決められた日にやっているところも在るようです。
仮免が教習所に届き次第、路上教習が出来るようになります。第二段階の学科の方は教習所が仮免合格を認め次第受けることが出来ます。
仮免は六ヶ月有効で、事故を起こせば当然免停となります。

第二段階(最低19課程)

〜路上における注意〜
仮免に合格すると路上教習になります。路上では交通法規を守りつつ、他の車の流れに合わせて邪魔にならないように運転します。
と、口で言うのは簡単ですが、路上ではイレギュラーだらけです。
一番やってしまうのは青から黄色に変わった瞬間に交差点を渡ってしまう事でしょうか。
後、道の両側に路上駐車してあり、なおかつ対向車が来てる時。かなり焦ります。
夏場ですと突然の夕立で視界が効かなくなったりします。
右左折の場合は速度を十分落としてから(20k位)2速に入れて(横断歩道があるときは一時停止をするので2速→1速)曲がる。
等等。

〜方向転換・縦列駐車〜
所内でやります。かなり詳細に教官が教えてくれるのでそれに従っていれば問題ないと思います。何にしろゆっくりとやることが肝心。
とは言ってもやってから検定までかなり時間が空いてしまうのできちんと覚えていないとつらいです。

〜自主経路〜
スタートとゴールを指定されるのでその間を自分で経路を決めていくという練習です。
基本的には分かりやすいように右左折を少なくして大きい道を通る事になります。
が、あまり大きな道(三車線以上)だと、車の交通量が多くて逆に困ったりします。なのでそこそこ大きな道を選ぶことが大切です。
又MT車の場合上り坂で曲がろうとすると坂道発進をしつつギアチェンジという高度な技に挑戦しなければならないので厄介です。
いずれにせよ、自主経路に入る前にそれなりに道を覚えさせてくれるはず。自主経路をやる前に道を覚えておくのがいいでしょう。

〜高速〜
最初はなんだか右に寄りがちになります。真ん中を走ろうと思っていてもいつのまにか右寄りに。
後は高速の出入り口で物を受け取ったり渡したりする時にちゃんと車を寄せるのを忘れない事。
私の場合は一般道を30分くらい走ってから高速を15分位走らされました。加速しやすいようにBMWでした。

〜卒業検定〜
55点満点で9割以上とって第二段階効果測定に合格するといよいよ卒業検定です。
やらされた事は
検定員の指示に従って路上走行→自主経路→所内にて方向変換又は縦列駐車
になります。
よっぽどの事をやっても合格になります。
路上では自分のほかに検定を受ける2人が乗ったのですが、赤信号無視をやりかけて検定員に補助ブレーキをかけられた人も受かってました。
たぶんウチだけでしょうけど。
合格すると
卒業証明書(一ヵ年有効)・申請書・仮免許・若葉マーク等
をくれます。
仮免許は教習所が公安委員会に直接返却してくれる場合もあります。
これにて教習所通いも終わりです。お勤めご苦労様でした。

〜学科試験〜
卒業証明書をもらったら学科試験を受けに公安委員会の試験場に行きます。
必要なものは卒業証明書・申請書用の写真(3×4cm)(神奈川県は二枚)・仮免許証・免許証交付のためのお金(¥3750)・住民票(本籍記載・受験六ヶ月以内のもの)です。
試験を受ける前に色々な手続き(30分程度)が必要なので早めに行きましょう。
試験場についたらまず申請書を書きます。教習所の方で用意してくれる所もあります。が、裏面の病気に関する質問は本人の記入が必要となるので空欄のままです。忘れずに書いて下さい。
かき終わったら次に適性検査(視力検査)を受けます。そして、収入印紙を買って窓口に必要な書類を全て提出します。

試験は95問50分正誤問題です。9割以上正解が合格です。
二輪・四輪は共通の学科試験なので四輪でも二輪の問題が出ます。
又、危険予測問題というのが最後に5問出ます。これは一問2点となります。
試験が終わると20分ほど外に出されてから試験を受けた部屋で合格発表されます。
受験したときは176人中119人が合格しました。合格率は六割七分六厘。教習所出たての頃に受ければ普通に受かると思います。
合格すると免許証用の写真を撮り、一時間ほどの説明を受けた後一時解散です。大体2時間ほどすると免許証が出来上がります。
お疲れ様でした。